間取りの失敗事例
玄関での失敗
まずは、「玄関の間取り」から見ていきましょう!
毎日の通学、出勤の際にも使うし、来客時には外観の次に見られる「玄関」。
間取りと聞いてもいまいちピンとこないかもしれませんが、それこそ失敗につながる原因です!
①収納が少なく靴が入りきらない
子供の人数が増えたり、成長したりすることで収納が足りなくなる家庭は多いです。また、高さのあるブーツや長靴は思っているよりもスペースを必要とします。
「よし!じゃあできるだけ収納スペースを増やそう!」と高い位置に収納を作るのもよくある失敗です。
手が届きにくい高い位置の収納を頻繁に使おうとは思わないですよね?
その結果、収納できない靴は玄関に出しっぱなしにせざるを得なくなり、来客時に恥ずかしい思いをするなんてことも。
玄関には、意外と靴以外にも収納が必要なものが多いです。
忘れがちなのが、スリッパや傘。
そして、余裕があれば、外出用のコートやアウトドアグッズのための収納スペースもおすすめです!
コートなどのアウターをかけておけると、外出の際、わざわざ自分のクローゼットに取りに行く手間も省けますし、花粉のシーズンでは、室内に花粉を撒き散らすことを防げます!
アウトドアグッズを置けるスペースがあれば、最近流行りのキャンプ道具も置けたり、お子さんがサッカーや野球などのスポーツをする場合、それら道具の置き場にしたりできるので、外でついた土や砂を室内に持ち込まずに済みます。
収納するものを把握し、十分な収納スペースを確保することはもちろん、収納スペースの位置にも気をつけることが、失敗を防ぐコツになります!
②汚れの目立つ玄関になってしまった
ここであげる失敗要因は3つ。
1つ目はさきほどもあげた収納スペース。
収納が小さいと、入りきらない靴がどんどん乱雑に玄関に置かれていきます。靴が置かれていると掃除のやる気もおきにくくなってしまい、汚れていく一方に。
2つ目にタイル。
汚れの目立つタイルにしてしまったため、悪天候の日は特に悲惨な光景に。
3つ目は、雨除けスペース。
雨除けが小さいと、強い雨の際、玄関に雨が侵入してきます。
毎日家族が出入りを行う玄関なので、家のどのスペースよりも土や砂で汚れやすいです。掃除のしやすさや汚れにくさを意識した設計にしましょう!
リビングでの失敗
続いて「リビングの間取り」を見てみましょう!
家族で過ごしたり、場合によっては来客を招いたりする「リビング」
できるだけおしゃれに!快適に!かつ落ち着ける空間にしたいですよね?
しかし、「おしゃれにしようと思ったのに」「快適にしようと思ったのに」とどれか一つに偏りすぎると「失敗リビング」になりかねません。
③リビングに階段を設置したため来客に見られてしまう
最近のトレンドの1つでもあるリビング階段ですが、来客があるときは、ちょっと気をつかうことになりそうです。
2階に来客があると散らかったリビングも見られてしまったり、逆にリビングに来客があるときにパジャマで2階から降りられなかったり、といったケースが考えられます。
また、熱・音・ニオイが階段を通じてダイレクトに伝わっていく点にも注意が必要です。
リビングの冷暖房の効きが悪くなったり、魚を焼いた臭いが2階まで充満したり、深夜に帰宅した家族の物音で2階の家族が起きてしまう、というケースがあります。
このような場合、リビング階段でもスクリーンや引き戸を設置するといった対策をする必要があるかもしれませんね!
④収納が足りない!
リビングも収納は足りなくなりがち。
家族全員が集まるがゆえに、モノが増えて散らかりやすい傾向にあります。
後から収納家具を買い足すよりも、壁面収納やパソコンスペースをあらかじめ設置しておきましょう。
特に最近、リビング学習するお子さんも多いですよね!
子供部屋はあくまで「寝る部屋」として最低限のスペースを確保し、代わりにリビングを広くして、勉強スペースをリビングの中に設ける間取りも良いですね!
⑤広すぎて寒い
あこがれの広いリビング。
さきほども広くする案を出しましたが、ただ広すぎるのも難点。広さゆえに冷暖房は効きにくくなります。
そんな時は、状況に応じて簡易的に仕切れるリビングにしましょう!
冷暖房の効きが良くなるだけでなく、リビング学習やテレワークの際に独立したスペースを確保することもできます。
⑥窓が大きすぎて外から丸見え
日当たりや開放感を求め、大きな窓をリビングにつけたが、外からの視線が気になってくつろげない…。
特にリビングや寝室などくつろぎたい場所は、外からの視線に配慮すべきです。隣の家との位置関係や人通りが多い道からの視線などに気をつかいましょう!
目隠しとなるフェンスや塀を作るのがおすすめ。
太陽の光をさえぎることなく、外からの視線だけを遮ることができます!
⑦日当たりが良すぎてテレビが見えない
日当たりの良いリビングでも、西日がテレビに直接当たると画面が見えなくなります。
眩しい時はカーテンやブラインドを使うことをみなさん思いつくと思いますが、これがなかなか苦労します。
というのも普段が明るすぎる分、カーテンで光を遮ると極端に暗くなり、今度は照明での調整をしなくてはなりません。そのため、多くの時間帯で利用する部屋では、その都度調整が必要となってしまいます。
「面倒はイヤ!」という方は、リビングの位置を変えたり、部屋内のレイアウトを調整したりして、過ごしやすい間取りにしましょう!
⑧テレビ周りがタコ足配線になってしまった
リビングでは、特にテレビ周りにコンセントが必要です。
テレビ、ゲーム、ブルーレイレコーダー、スピーカーなど、どこ家庭でも比較多くなりがちです。
テレビ周りには4つ以上コンセントをつけておくことがおすすめします!
⑨照明スイッチの位置が悪い
帰宅時、リビングの中にしか照明スイッチをつけなかったために、手探りで暗いリビングの中スイッチを探すことに…。
必ずリビングの中と廊下側の2カ所にスイッチをつけましょう!
そうすることで、帰宅時も外出時もスイッチに悩まされることはなくなります。
キッチンの失敗
お次は「キッチン」
毎日使うキッチンなので、「IHにするか」「食洗機をつけるか」設備的な部分には目がいきますが、間取りも同様に大切です。
⑩キッチン収納の位置が高い
おしゃれな壁面収納を作るのはおすすめですが、位置には気をつけましょう!
手の届きにくい高い位置の収納は使いづらく、ただの物置になりがち。さらに掃除もしにくいので、どんどんほこりが溜まっていきます。
頻繁に使うモノは、コンロ下やシンク下など、胸よりも低い位置に収納することがおすすめです!
⑪玄関から遠く、買ってきた物を運ぶのが大変
お米や醤油などの調味料を買ってくると買い物袋もパンパンになるので、運ぶのはできるだけ短くしたいですよね?
その際、玄関からキッチンが遠いとその距離が苦痛になります。
玄関からキッチンの距離はできるだけ短くなるように意識しましょう!
どうしても遠くなる場合は、キッチンの近くに勝手口を設けるのもおすすめです!
⑫オープンキッチン
壁や仕切りを作らずオープンキッチンにしたためニオイが他の部屋にまで広がってしまい、がっかりすることも。また、来客時にキッチンのごちゃごちゃが丸見えになるので、毎回の片付けも大変に。
完全オープンにせず一部仕切りにしてニオイの広がりやキッチンが丸見えになるのを防ぎましょう!
⑬調理家電のコンセントが足りない
リビングと同じく、キッチンも多くのコンセントが必要です。
冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、トースターなど基本的な家電はみなさん想像がつくと思いますが、低音調理器や電子圧力鍋など近年、料理好きはもちろん、料理を楽にしたい人に向けた調理家電は増えています!
コンセントと家電を置くスペースを十分に用意しておきましょう。
また、ホットプレートなど使う家庭も多いと思いますので、ダイニングの近くにコンセントをつけておくのもおすすめです!
⑭照明スイッチを1つにしてしまった
複数の照明を1つのスイッチにまとめていると場合によっては不便になります。
キッチンにダウンライトとペンダントライトを付けたが、1つのスイッチにしてしまったため、ちょっとした作業だけのときや深夜に使うときでも明るすぎてストレスを感じます。
場面に応じて、照明を調整できるように、用途別に照明スイッチをつけておくことで失敗を防げます!
物干しスペース、ランドリールーム、クローゼットの失敗
「料理」のキッチンに続いて、「洗濯」周りの失敗を見ていきましょう!
この洗濯周りの間取りによって「洗濯」のストレスが全く変わるので、きちんと考えていきましょう。
⑮物干しスペースが狭い
広めに作ったつもりが、全員の洗濯物すべてを干そうとすると狭く感じてしまうことも。
家族4人であれば、2畳が目安!
2畳の広さがあれば、物干し竿を2本設けることができ、十分に干すことができます。
物干しスペースを独立した部屋として作ることが難しければ、洗面所を広くし、昇降式の物干しを設置するなどしてスペースを確保しましょう!
⑯ファミリークローゼットの高さが足りない
家事が楽になるし、最近流行っているしでとりあえずでつけると失敗します。
よくあるのが中途半端な広さで使いにくくなってしまうこと。
せっかくファミリークローゼットにしたのに、広さが足りず中途半端に服がしまえなくなるのは非常にもったいないです。
ファミリークローゼットを設けるなら最低でも3畳を目安にしましょう!
⑰物干しスペースと洗濯機の距離が遠すぎる
バルコニーなど物干しスペースを作ったが、洗濯機との距離が遠いと毎日の洗濯が大変になります。
動線を意識して、できるだけ洗濯の負担がなくなるようにしましょう!
また、物干しスペースとクローゼットへの動線まで意識できるとなお良いです。
⑱ランドリールーム風通しが悪い
ランドリールームというと光を採り込むことに意識がいきがちですが、風通しも重要です。
風の動きに合わせて対面している窓をつけないと、風通しが悪く夏は暑くて湿気もこもりがち。室内干しだと洗濯物が乾きにくくなってしまいます。
風の出入りを意識して窓やドアを配置しましょう!
トイレの失敗
次はトイレをチェックしていきましょう!
リビングなどに比べ小さなスペースですが、失敗しがちなので気をつけましょう!
⑲トイレがリビングに近すぎた
子供のトイレトレーニングや高齢者も使うことを意識して、リビングの近くに設けることの多いトイレ。
しかし、リビングに近すぎると、音や臭いが気になって「落ち着かない」という声も多いです。
来客時は、特に気を使うことになり、「使いづらい」と感じることも多くなります。
リビングに近いメリットもありますが、デメリットも意識して配置を考えましょう!
⑳窓を付けたが必要なかった
窓をつけると明るくなる反面いろいろとデメリットもあるようです。
例えば、日当たりが良いため夏は暑くなり、逆に冬は寒くなったりするなど。
当然つけるには建築費用もかさみます。
「換気のために」とつける方もいるようですが、「外からの視線も気になり開けることがない」という声も多くあります。また、トイレの換気は、基本的に換気扇を回していれば問題ありません。
どうしてもつける場合は、大きさや断熱性などに注意しましょう!
子供部屋、寝室の失敗
最後は「子供部屋と寝室」の失敗です。
㉑周りの音が入りやすい部屋に寝室を作ってしまった
寝室周りがうるさいと睡眠の妨げとなり、健康に良くありません。
特に子供は成長に伴い生活リズムが変わってくるので気をつけましょう!
また、隣の家の駐車場に近いと夜中に車のエンジン音で起きてしまうこともあるので、家の中の間取りだけでなく、周辺の環境も確認しておきましょう!
㉒子供部屋に広さはいらなかった
子供が小学生に上がるので、勉強スペースも含め広めに子供部屋を用意する家庭は多いです。
しかし、遊ぶのも勉強するのもリビングのため、そこまで広いスペースは必要なかったという声も非常に多いです。
子供部屋は、ベッドや収納棚など最低限必要なものが入る広さにして、その分で他の部屋を広くするのもおすすめです!
㉓窓の位置が悪く、家具が置けない
日当たりや風通しだけを考えて、窓を設置すると家具が置きにくくなる失敗が多々あります。
タンスや収納棚を置こうと思ったところに窓があった場合、無理やり置くと窓からの光が遮られ、暗い部屋になってしまいます。
かといって別のところに置くのはなあ…。
特に、子供部屋は意識が及ばなくなりがちなので、気を緩めずきちんと家具の配置も考えておきましょう!
失敗しない7つコツ
これから失敗しないためのコツを7つご紹介します!
しかし、全てを取り入れた間取りにするのは非常に難しいと思います。
そこで大切なことは「何を優先するのか」です!
言い換えると「どんな快適さを求めるか」です。
これからご紹介するコツを知った上で、どれを優先して間取りに取り入れていくのか、家族で話し合うことをおすすめします!
1 今と将来を考えた間取りを!
今の暮らしを快適に過ごせるような間取りにすることはもちろん大切です!
そして、プラスして「家を建てるならこんなことしたい!」「子供が欲しいから収納を多めにする」など、「今」だけでなく、「長期的」な視点で、どんな暮らしをしたいかイメージすることが大切です。
今の暮らしに必要なものと将来の暮らしに必要なものを書き出してみましょう!
2 生活動線、家事動線を意識する!
家づくりをするうえで、動線を考えることも非常に重要。
動線には、主に家事動線と生活動線があります。
家事動線のいい家にするためには、キッチン・洗面所など水まわりを一箇所にまとめる方法があります。
水まわりをまとめておけば、最小限の移動で同時に家事をこなせてGOOD。
また、洗濯機と洗濯物を干すスペース、乾いた衣服を収納するスペースを近くに設けると、家事の負担を大幅に軽減できます。
生活動線とは、朝の身支度、帰宅後のルーティンなど、生活において生まれる動線です。
共働きなら、特に出勤前の朝は大忙し。
負担を最小限に抑えられる部屋の配置にすることで、生活効率が格段にUP。
また、家事動線と他の家族の生活動線がクロスしないようにすることも、快適な間取りを作るポイントです。
3 家具、家電の配置を明確に!
2つ目の動線とも繋がりますが、家具や家電の配置も重要です。
部屋の間取りがある程度決まってきたら、どこに何をおくかもきちんと決めましょう!
「だいたいこの辺かな」と位置を決めていると、コンセントが足りなかったり、思っていたより大きくて通路を圧迫したりしてストレスになります。
今家にある家具や家電をリストアップして、どのくらいのスペースが必要なのか、コンセントはいくつ必要なのか計画しましょう!
4 掃除や整理整頓することを視野に!
部屋があり、物があるなら、それらを掃除・収納する方法も事前に考えておきましょう!
だからといってやみくもに収納を増やすのはおすすめしません。
位置や大きさが適切でなければ、結局使わなくなってしまいます。
「何が暮らしに必要か」=「それらをどうやって収納・掃除するか」と考えると、物が部屋に溢れかえることは防げます!
5 熱、音、光、風を住んだ時のことまでイメージする!
熱、音、光、風は目に見えないため、最初から間取りに取り入れるのは正直難しいです。
そのため、間取り図がある程度できあがってきた時点で、「ここにトイレがあるけど音はきにならないかな?」「この子供部屋、風通し悪くないかな?」など、実際の暮らしをイメージするこが重要です。
6 来客や外からの視線を考慮する!
どうしても自分達の暮らしに注目してしまうため、ついつい「外からの視線」は忘れがちです。
道路や隣の家に面している窓の大きさや位置、玄関から来客用の部屋までの動線など、プライバシーが守られるように意識すると安心して生活ができます。
7 住宅会社に相談する
上記全てを把握して、間取りを作るのは大変なので、間取りはもちろん住宅設備などにも詳しい住宅会社に相談して、意見を聞きましょう!
もし、住宅会社が選びきれていない場合は、すでに家を建てた人や住宅の相談窓口に相談して、自分に合った住宅会社を探すのがおすすめです。
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まとめ
- 1 今と将来を考えた間取りを!
- 2 生活動線、家事動線を意識する!
- 3 家具、家電の配置も明確に!
- 4 掃除や整理整頓することも視野に!
- 5 熱、音、光、風を住んだ時のことまでイメージする!
- 6 来客や外からの視線を考慮する!
- 7 住宅会社に相談する
失敗しない間取りをつくるためには、考えなくてはいけないことがたくさんあります。
実際、注文住宅を建てられる人は、住宅会社選びなどの検討期間に半年以上かかることもあります。それだけかかると後半は疲れてしまい、「ここにコンセントが足りなかった」とか「家事が不便な動線になってしまった」といった失敗が頻発。
もし、「より短い期間で失敗しない」家づくりを目指したい方がいましたら、お気軽にうちマッチにご相談ください。
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